2025年11月5日現在、南シナ海を西進する台風25号(カルマエギ)の動きが続く一方で、
カロリン諸島付近では新たに熱帯低気圧、いわゆる“台風のたまご”が発生しています。
今後、この熱帯低気圧は台風26号「フォンウォン」に発達する可能性が高まっており、
気象庁や米軍合同台風警報センター(JTWC)が警戒を呼びかけています。フィリピン
から南西諸島にかけての広い範囲で、今後の進路や発達状況によっては影響が出る
おそれもあります。この記事では、台風26号のたまごの最新発生状況、台風化の
タイミング予測、影響が懸念される地域、そして米軍の進路予想(JTWC予測図)まで、
現況(11月12日 09時時点)

2025年11月12日(水)午前9時現在、台風26号(フォンウォン)はバシー海峡
付近を北北東へ時速約10kmで進行しています。勢力はやや弱まり、現在は暴風域を
伴っていません。
ただし、台風周辺の湿った空気が前線に流れ込んでおり、前線の活動が活発化しています。
その影響で、沖縄や奄美地方では激しい雨のおそれが続いています。土砂災害や低地の
浸水、強風などに十分な注意が必要です。
<11月12日(水)9時の台風情報>
- 存在地域:バシー海峡
- 移動方向・速さ:北北東 10km/h
- 中心気圧:994hPa
- 最大風速:23m/s
- 最大瞬間風速:35m/s
今後も台風の動きや前線の影響によって、天候が急変するおそれがあります。最新の気象情報
をこまめに確認し、安全対策を心がけましょう。
今後の予想・注意点
■ 進路の見通し
台風26号(フォンウォン)は、フィリピン北部・ルソン島に上陸後、南シナ海へ抜ける
ルートをたどっています。その後、12日〜13日頃に台湾付近を通過する可能性が高く、
進路を北東方向へ変えながら沖縄・先島諸島に接近する見通しです。ただし、偏西風や
亜熱帯高気圧の配置、周辺の地形などによって進路が変化する恐れがあり、
沖縄・奄美地方に影響が及ぶ可能性も残されています。今後の最新の予報をこまめに
確認してください。
■ 沖縄・奄美地方への影響
台風の外側から流れ込む湿った空気の影響で、沖縄・奄美では高波・うねり・強風・大雨
が続く見込みです。特に11日(火)以降は前線活動が活発化し、台風本体の接近と重なる
ことで雨の降り方が強まるおそれがあります。
沿岸部では高波・高潮による浸水被害、内陸部では突風・落雷・土砂災害にも警戒が
必要です。海や山へ近づく際は十分注意し、早めの安全確保を心がけてください。
■ 台風の強さ・勢力変化
台風26号は、通過中の海水温や風の影響によって勢力を変える可能性があり、
現時点では「再発達」または「勢力低下」の両方のシナリオが予測されています。
JTWC(米軍合同台風警報センター)では、一時的に再び発達し、中心気圧950hPa・
最大風速40m/s級に強まる可能性を指摘しています。一方で、台湾通過後は地形の
影響でやや弱まり、沖縄接近時には熱帯低気圧に変わる見込みもあります。
ただし、勢力が弱まっても前線や湿った空気の影響で大雨や強風が続く場合があり、
油断は禁物です。
■ 注意すべきポイントまとめ
- 進路の不確実性
予報円の幅が依然広く、進路が北寄りになれば沖縄・奄美への影響が強まる
可能性があります。 - 高波・大雨への警戒
台風起源のうねりがすでに沖縄沿岸に届いており、11日〜13日にかけて波の
ピークが予想されています。 - 再発達の可能性
一時的に勢力を強める予測もあるため、最新の気象庁・JTWC情報をこまめに
確認することが重要です。
なぜ11月でも台風発生・影響が出るのか
- 海面水温が高く保たれている海域(特にフィリピン東海上〜マリアナ諸島付近)では、台風の発生条件(海水温26〜27℃以上・上空冷気・豊富な水蒸気・コリオリ力)がそろいやすいです。
- また11月は偏西風の影響や気圧配置の変化が起こりやすく、台風が進路変更や勢力拡大を起こしやすい時期でもあります。
JTWCによる最新見解
JTWCはこのシステムを「32W」として追跡しており、11月7日21時(UTC)付けで
「Warning #15」が発出されています。
💡 「Warning #15」とは:
JTWCが台風26号「フォンウォン」について発表した6時間ごとの第15報であり、現時点での
最新の公式解析情報を示します。
JTWCの現況分析:
- 最大1分平均風速: 約111 km/h(69 mph)
- 移動速度: 西へ時速約24 km/h(15 mph)
発達予想:
JTWCは「非常に強い台風(もしくはスーパー台風)へ発達する可能性」が高いと
分析しています。ルソン島通過前には最大風速が約185 km/hに達するシナリオも示唆
されています。
今後の注意点と対策
こまめな情報確認を
11月の台風は進路予想が難しく、急激に発達することもあります。
以下の情報源を定期的にチェックしましょう:
- 気象庁の台風情報:https://www.jma.go.jp/
- ウェザーニュース:https://weathernews.jp/onebox/typhoon/
- 米軍JTWC:英語ですが詳細な情報が得られます
- Windy:視覚的に風の流れを確認できる便利なツール
海上活動への注意
台風が遠くにあっても、うねりや高波は先行して到達します。
以下の方々は特に注意が必要です:
- 漁業関係者
- マリンレジャーを予定している方
- 離島への渡航を予定している方
秋の台風の特徴
11月の台風には以下の特徴があります:
- 移動速度が速い:偏西風の影響で高速移動することがある
- 進路が変わりやすい:予報円が大きくなる傾向
- 急発達する可能性:海水温が高ければ短時間で強い勢力に
備えあれば憂いなし
台風シーズンは過ぎたと油断せず、以下の準備を整えておきましょう:
- 防災用品の確認:懐中電灯、電池、非常食など
- ハザードマップの確認:お住まいの地域の危険箇所を把握
- 避難経路の確認:いざという時の避難場所と経路
- 窓ガラスの補強:飛来物対策として養生テープなど
まとめ
2025年11月5日、カロリン諸島付近で発生した熱帯低気圧が、11月6日未明に
台風26号「フォンウォン」となりました。現時点で日本への直接的な影響は
小さいとみられていますが、11月の台風は進路が変化しやすく、状況が急に変わる
可能性もあります。今後の発達や進路を見極めるためにも、気象庁や米軍合同台風警報
センター(JTWC)の最新情報をこまめにチェックし、早めの備えを意識しておきま
しょう。特に沖縄・小笠原諸島方面へ渡航予定の方は、天候の変化に十分注意し、
安全を最優先に行動してください。


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